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社長ブログ

2006.09.02

庭園セミナーと教育学会

昨日からりメディアル教育学会という学会の全国大会が京都であり、それに参加させて頂きながら、今日午後は”京都迎賓館におけるしつらえともてなしのこころ”の庭園セミナーに出て夕方又学会に戻るという、一見それぞれ全く関係なさそうなスケジュールをこなしておりました。
ところがこれが、全く関係なくはないんですよね?この京都流サイトの理念部分で繋がるというか・・

りメディアル教育学会というのは要は再教育という事で、今大学生向けには学力低下が甚だしいので、再教育が必要だという事を研究されている学会です。
その中でも日本語教育も重要視されていて、文法から、話言葉から、全然なってないので、全てのベースがしっかりしていないという話です。

片や庭園セミナーでは植藤造園の佐野藤右衛門氏、中村外二工務店の中村義明氏をパネリストに、日建設計の佐藤義信氏がコーディネーターで、迎賓館建築についてのお話をされたのですが、これらそれぞれの分野で一流の方々のお話なので、ホントに深いんですよね。
佐野氏はもう80歳になられる様ですが、一言一言に重みと深みがありました。
庭は20年~30年経ってなじんで行くものなので、自分達は100年先、300年先、500年先にどうなるかを見据えてやっている。とか、ベルサイユ宮殿をイメージすると分かるが、西欧の庭はいつの時代でも同じだが、日本の庭は生きていて、微妙に変化しながら、一つ一つも競合しながら融合している。とか要はそういう経年変化というものを考え、生きているというものを生かし、未来進行形で考え、創造して、それらを建物と庭園とか他の工芸など、全てのポジションで創造的にコラボされた技の結集が京都迎賓館なのだという事が良く分かりました。

それで海外のご経験も豊富なお二方共が仰っていていたのは、日本の技術は素晴らしいという事であり、日本人の勘だとか、欧米人の様に合理的でない日本人の精神性
の素晴らしさでした。

でも片や日本の良さを知らず、知らされず、日本語もまともに話しできず、読めず、理解できずという日本人がドンドン増えてきて、今尚学力低下が止まらない状況であるというのです。
英語も良いけど、日本語教育であり、日本の文化教育がもっともっと重要なんじゃないでしょうか?
そんなこんなで、全然関係のない、大学の先生方の教育学会と職人さんのお話が私の中で見事に繋がったこの二日間でした。

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